ニチハ(名古屋市)は11月5日、同社の内外壁材を使用した施工作品を対象とする「NICHIHA SIDING AWARD2024」の入賞物件25作品を発表した。審査員は、建築家であり東京大学名誉教授の難波和彦さん(審査委員長)とインテリアデザイナーの飯島直樹さん。応募総数は1162作品だった。
住宅部門のグランプリには、ポラスガーデンヒルズ(千葉県松戸市)の「プライバル天王台」(千葉県)が選ばれた。同作品では2棟の住宅計画であることを生かした配置で、カーテン不要の生活を実現。街区と建物の関係を考慮しつつ、視線や光などを取り込んだ。間合いが生かされる計画で「関係性」をデザインに反映した巧みな事例であると評価された。ダークグレーとウッド調サイディングのファサードも、小住宅とは思えない趣があるとした。
非住宅部門のグランプリは、スモールスペース1級建築士事務所(埼玉県三芳町)の「木造葬祭場 きらら邸 行田」(埼玉県)が受賞した。葬儀場は近隣との調整や街にいかに溶け込むかが難しいが、和風な外観の同作品は、建物の外周に門やテラスを設けることで、葬儀と日常を柔軟につなぎとめている。松材と黒のサイディングの対比・組み合わせが巧みに編集され、場を豊かに生成している点が評価された。
今回で41回目となる同コンテストは、さまざまな建築物に採用されている窯業系サイディングの外観デザインと施工品質の向上という観点から開催。参考事例として活用されることを目的としている。
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