不動産経済研究所(東京都新宿区)は10月21日、2024年度上半期(4~9月)の近畿圏における新築分譲マンションの市場動向を発表した。
近畿圏(大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山)2府4県の発売戸数は、前年同期比4.1%増の6612戸で、3年ぶりに増加。大阪府下(39.1%増)、神戸市部(60.9%増)が大幅増となったが、全体では2010年代の平均値(1万47戸)を大きく下回った。定期借地権付きマンションは339戸(同7.4%減)だった。
戸当たり平均価格は5393万円で、前年同期比697万円(14.8%)増と5年連続上昇。1991年度上半期(5436万円)以来の高値となった。1㎡当り単価は88.3万円で、同10.0万円(12.8%)増と4年連続上昇し、1973年の調査開始以降の最高値を3年連続で更新した。大阪市部の高額タワーが、価格・㎡単価の大幅上昇につながった。
契約率は75.5%(前年同期比3.0ポイント増)と2年連続の70%台となった。70%を下回ったのは、大阪府下(68.6%)、神戸市部(66.5%)、奈良県(55.9%)、和歌山県(22.3%)。
同日発表した9月の市場動向は、発売戸数が前年同月比8.1%減の1280戸と2カ月連続で前年同月を下回った。平均価格は5841万円(同29.0%増)、㎡単価は98.2万円(同29.4%増)と、いずれも2ケタ上昇。契約率は80.8%(0.3ポイント増)と好調で、4カ月連続の70%超えとなった。
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