東京カンテイ(東京都品川区)は10月24日、9月の三大都市圏と主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。首都圏は、前月比2.2%増の4809万円と2カ月連続上昇。東京都は6967万円(3.5%増)と5カ月連続上昇し、上昇率も拡大した。都下は上値が重い展開が続くものの、首都圏全体の価格を牽引している。神奈川県は3655万円(0.2%増)と4カ月連続、千葉県は2713万円(1.3%増)と2カ月連続で上昇。埼玉県は2912万円(0.1%減)と僅かながら2カ月ぶりの下落となった。
都市別では、東京23区が前月比3.9%増の8053万円と5カ月連続上昇し、集計開始以来初の8000万円台となった。堅調なトレンドと築年数の若返りが要因とみられ、前年同月比の上昇率も拡大した。都心6区は築年数が1年以上若返ったことも影響し、5.1%増の1億3407万円と20カ月連続で上昇。出遅れ気味だった新宿区・文京区の上昇度合いが強まっていることに加え、今回は都心周辺の目黒区も1億円超えとなった。さいたま市(0.9%増)は2カ月連続、千葉市(1.9%増)は3カ月ぶりに上昇。横浜市(0.7%減)は4カ月ぶりの下落となった。
近畿は主要エリアの強含みで連続上昇、中部は愛知が価格押し上げ
近畿圏は前月比0.6%増の2884万円と4カ月連続で上昇。主要エリアの強含みが影響した。大阪府は0.6%増の3151万円と6カ月連続で上昇し、前年同月比の上昇率も拡大しつつある。兵庫県は1.2%増の2469万円と2カ月ぶりに上昇。5月の水準を上回ったが、前年同月比はマイナスが続く。都市別では、大阪市が前月から概ね横ばいの4184万円となり、連続上昇は5カ月でストップした。前年同月比は8.6%増と、東京23区に次ぐ上昇率となった。市中心部は1.2%増の6280万円と9カ月連続で上昇し、前年同月比の上昇率は18.0%まで拡大した。神戸市(2.3%増)は2カ月ぶりに上昇。価格水準が高い東灘区や中央区の事例が増加し、比較的高い上昇率となった。
中部圏は前月比0.4%増の2257万円と3カ月連続上昇。愛知県は0.6%増の2386万円と上昇し、中部圏全体の価格を押し上げた。一方、前年同月比はマイナスの水準が続き、東京都や大阪府と異なる動きを示している。都市別では、名古屋市が前月比0.6%増の2793万円と2カ月ぶりに上昇。7月の水準には至らなかったが、前年同月は上回ることが増えつつある。市中心部は0.6%増の3753万円と2カ月ぶりに上昇し、前年同月比も7月以降プラスを維持している。
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