国土交通省は10月18日、省エネ・省CO2に係る先導的な技術を導入した住宅・建築物のリーディングプロジェクトを支援する「省CO2先導プロジェクト2024」で9件を採択し公表した。今回は12件の応募の中から、「一般部門(戸建住宅・非住宅)」5件、「中小規模建築物部門(非住宅)」3件、「LCCM低層共同住宅部門」1件を選出している。
このうち一般部門(戸建住宅)では、YKK APが事務局を務める性能向上リノベの会の「ZEH水準を超えた断熱・省エネ改修プロジェクト」を選出。既存戸建住宅の改修プロジェクトで、リノベーションによりZEH水準を上回る断熱等級6やBEI≦0.7を実現する改修手法を、全国のネットワークや新建新聞社による広報などを通じて水平展開する。これにより住宅ストックの質向上に寄与することを目指す。
概評では、ZEH水準を超えた仕様を普及させるだけでなく、多くの住宅事業者の技術レベルを向上させる取り組みを行うところが先導的だと評価。「住まい手の反応についても定量化、見える化し、波及・普及につながる情報発信を期待する」とコメントしている。
また、LCCM低層共同住宅部門では、大東建託の「ニューライズ非FIT-LCCM全国普及プロジェクト」を選出。2050年カーボンニュートラルの実現に向けて、パッケージ型のLCCM住宅を全国展開し、FITによらない電力需給スキームの構築を目指す。
その他の採択プロジェクトは次の通り。
【建築物(非住宅)/一般部門】
▽仙台市役所本庁舎整備事業(仙台市役所)▽三井住友銀行/九段プロジェクト(三井住友銀行)▽(仮称)労働金庫会館新築工事(労働金庫連合会)▽日本橋一丁目中地区スマートエネルギープロジェクト(三井不動産TEPCOエナジー)
【建築物(非住宅)/中小規模建築物部門】
▽地方都市における先端的自然共生オフィス新設工事(東電不動産)▽ツカサ本社移転計画(ツカサ)▽日建設計北海道オフィス新築プロジェクト(日建設計)
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