ノーリツ(兵庫県神戸市)は10月22日、同社グループ会社のDux Manufacturing Ltd(Dux、オーストラリア)と、豪州のエネルギーインフラ会社であるATCO Gas Australia Pty Ltd(ATCO)と共同で、水素100%燃焼の家庭用給湯器の実証実験を12月から開始すると発表した。期間は約2年間の予定。
3社は協定書を締結し、ATCOの水素住宅に同社が開発した水素100%燃焼の家庭用給湯器を導入。日常生活での稼働状況の検証と長期運転による信頼性評価を行い、水素社会においても安全に安定したお湯の供給が可能かを実証する。同実証実験では、ATCOが実験フィールドの提供や水素エネルギーの供給、実証機の施工、Duxが実験中の機器メンテナンスを担当する。同社は、実証機のプロトタイプの提供と実験結果の分析を行い、Duxとともにオーストラリアの水素社会実現に貢献したいとしている。
同社は、2023年12月に水素100%燃焼の家庭用給湯器のプロトタイプを開発。安全に安定した出湯が可能で、ガス給湯器と同等の使い勝手と快適性を実現した。ガス流量調整部品の交換とソフトウェアの切り替えによって、従来ガスから水素への切り替えにも対応する。
ATCOは、オーストラリア連邦政府および西オーストラリア政府の援助を受け、2019年に水素の利活用の研究・実験を行うクリーン・エネルギー・イノベーション・ハブ(CEIH)を開設。CEIH内に水素住宅を建設し、水素100%燃焼に対応する機器の実証実験を順次展開している。
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