国土交通省は10月15日、2024年度の「所有者不明土地等対策モデル事業」(第2次)で、所有者不明土地や低未利用土地対策を行う5団体を支援対象として採択した。
同事業は、所有者不明土地や空き地の利用の円滑化、管理の適正化を図るため、空き地の利活用に資する先導的な取組に対して経費の一部を助成するもの。支援を通じて得られた知見や成果を今後の政策に活用する。
今回採択された団体は、コミュニティ科学ネットワーク(群馬県桐生市)、智積自然の会(三重県四日市市)、ここテラス(三重県御浜町)、大島小学校区まちづくり協議会(兵庫県猪名川町)、AlbaLink(アルバリンク)(大分県竹田市)。
ここテラスでは、空き家率が高く、耕作放棄地増加と農業後継者の不足が懸念されている地域で、耕作放棄地の発生を未然に防ぎ、所有者不明土地対策と地域農業の活性化を推進するための取り組みを実施。コメ農家団体と連携して、農地所有者、農地の活用希望者らへのヒアリングやマッチングの支援を行う。
アルバリンクは、空き地・空き家が発生している商業地域で、空き家・空き地バンクでの相談窓口の開設や意向調査を実施。空き地・空き家所有者の積極的な利活用を行う。また、全国の市と共同でモデル事業を実施。市職員によるノウハウの蓄積や、持続的な空き地・空き家利活用の体制構築を目指す。
なお、同社はこの10月に富山県滑川市、千葉県白子町、大分県竹田町との間で、空き家の流通・利活用、空き家所有者への意識啓発・相談、空き家対策の推進に関することについて連携協定を交わしている。
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