小泉木材は地元・横浜市内で年明けの完成を目指し、高性能賃貸(2戸が入る集合住宅)の建設を進める。同社社長の小泉武彦さんは「サステナブルな社会を構築するためのインフラの一部としての住宅をつくる地域工務店としての責務を全うしたい。100年後の地域の住まいや暮らしに本気でコミットする」と思いを語る。【編集部 関卓実】
住宅や車なども含めて「モノを所有する」という生活者の意識が、かつてに比べ薄れていく社会で、賃貸で快適・健康かつ省エネで、エコな暮らしをしたい―と望む人の住まいの受け皿は、まだまだ未整備だ。土地や建築コスト高騰の影響もあり、“高性能賃貸”へのニーズは高まっている。同社の高性能賃貸はこうしたニーズに応えるのが狙いだ。断熱等級7・耐震等級3の性能を備え、無垢の木材など自然素材をふんだんに用いる。小泉さんは「高性能というよりは、これからのスタンダードという位置づけで普及を目指し、住まいの選択肢を広げていきたい」と話す。
同市青葉区で建設を進めるのは、小泉さんが代表を兼ねる同社の親会社・Kizuki(キズキ)ホールディングスが展開する高性能賃貸プロジェクトの第1弾「Kizuki Terrace house(キズキ・テラスハウス)桜台」だ。西方に丹沢山や富士山、南には地元の桜の名所として親しまれる桜台公園を望む好立地(敷地面積203㎡)に、メゾネットタイプ・2LDKの2戸からなる木造2階建て(KS構法)・延べ床面積約170㎡を新築する。
UA値は0.23W/㎡K(断熱等級7)で、気密性はC値0.2㎠/㎡。耐震性能は許容応力度計算による等級3。開口部は1階リビング南面とその上の吹き抜けのハイサイドライトに高断熱木製サッシ・トリプルガラスの佐藤の窓を、その他の面にはUNILUXの樹脂サッシ・トリプルガラスを使用する。南面の窓には外付けブラインド(ヴァレーマ)を設置。玄関ドアはユダ木工の木製超断熱ドアを用いる。
2戸とも・・・
この記事は新建ハウジング10月30日号1面(2024年10月30日発行)に掲載しています。
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