積水化学工業(大阪市)住宅カンパニーは10月17日、多雪エリア専用住宅の新仕様となる「GREENMODEL-S あったかパッケージ」を、10月24日から多雪エリア(北海道および一部離島地域を除く)で発売すると発表した。年間販売目標は210棟。
同社は2023年10月から、多雪エリア向け商品として、万が一の停電に備えながら環境と家計にやさしい暮らしを両立する住宅「GREENMODEL-S」を展開。今回発売する「GREENMODEL-S あったかパッケージ」では、省エネ性能を維持しながら「レジリエンス」「環境・経済」の各性能を強化し、これまで以上のあたたかさ(快適性)を提供する。
第一種換気・全室空調システム「快適エアリー」の霜取り機能を強化して室温低下を抑える「あったかキープシステム」を開発し、室外機の高性能センサーと除霜方法の改良、霜取り運転前に室温を上げるプレヒート機能によって、除霜時間を約半分、室温低下を従来の約1/3に抑制。寒さが厳しい多雪エリアでも快適な室内環境を実現する。
また、大容量蓄電池「e-Pocket GREEN」の性能を大幅に強化。容量を従来の12.0kWhから13.2kWhに拡大したほか、設計改良により筐体サイズは変えずに3%の軽量化を実現した。設置スペースを広げることなく電力使用量を拡大し、災害後の長期停電時に雨天が続いた場合でも、最低限の家電を使いながら4日間生活できる電力を確保可能とした。季節によって蓄電池の運転モードを自動で切り替える「グリーンモード多雪」機能と合わせ、頻発する自然災害リスクに対応するとしている。
太陽光発電システムのパワーコンディショナも強化し、PV最大容量を従来の8.64kWから10.35kWへ拡大。パワコン設置台数を増やさずにPVの大容量化を実現した。モデルプランでは、夏季(5~10月)に電力会社から購入する電気は消費電力量の15%と、エネルギー自給自足率85%を達成。PV容量拡大前から5%向上させた。年間光熱費は、PV・蓄電池を設置しない住宅よりも約19.6万円削減可能で、環境貢献と経済性の両立を実現する。
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