NEC(東京都港区)は、東京大学生産技術研究所・荻本和彦特任教授と共同で、電気自動車(EV)やプラグインハイブリッド車(PHEV)に搭載された蓄電池を活用するデマンドレスポンス技術を開発した。
両者が取り組んでいるのは、多数台のEV/PHEVの充電のタイミングをコントロールして電力の需給バランスを調整する技術。電力の需給予測と利用できるEV/PHEVの台数や時間などの情報をもとに、前日にデマンドレスポンスの時間、制御する総充電量、充電のタイミングといった目標を立てておき、当日はそれに合わせて実際に利用できるEV/PHEVを充電する。不足分についてはデマンドレスポンス実施時間を外して充電することで、車の使い勝手を損なうことなく、電力の需給量に合わせて確実に充電できるとする。
また、大量のEV/PHEVを活用するとなると制御する総充電量などをあらかじめ決めるために膨大な計算が必要となるが、すべての充電パターンを計算しなくても1度の解析で目標値を推定できる方法を開発した。
EV/PHEVの蓄電池100万台で発電所1基分に相当するとし、実用化への期待が高まる。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。