弁護士・秋野卓生さんが、工務店が知っておくべき法律知識を毎月20日号で解説する本連載。空き家問題を、工務店がビジネスチャンスにするための方法を解説します。
不動産業による空き家対策推進プログラム
2025年6月21日、国土交通省は、「不動産業による空き家対策推進プログラム」を策定しました。我が国においては、空き家や空き地、マンションの空室(以下、空き家等)の急増が課題となる一方、二地域居住などの新たな働き方・住まい方へニーズが高まっています。また、空き家等を放置すると使用困難となり、やがて周辺環境等にさまざまな悪影響を及ぼすことなどから、「使える」空き家等は、なるべく早く有効に利活用を図ることが効果的です。
そのため国土交通省は、空き家活用の担い手として不動産業者に着目し、物件調査や価格査定、売買・賃貸の仲介にあたり、空き家を取り扱うに際しての優遇措置を設けました。不動産業者がノウハウを発揮できるよう策定したものが「不動産業による空き家対策推進プログラム」です。
しかし不動産業者は、物件情報が寄せられれば動きますが、自ら、営業経費をかけて空き家所有者に「活用しませんか?」と提案をしていくことまでは期待できません。
空き家所有者にコミット可能な主体は工務店であると私は考えています。
OB顧客へどのような提案をするか
住まいが築30~40年で、年齢層が70歳前後のOB顧客の関心事は、老後の生活資金をどうやって確保するか・・・
この記事は新建ハウジング10月20日号13面(2024年10月20日発行)に掲載しています。
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