新木造住宅技術研究協議会(新住協)は10月3日・4日の2日間、香川県内で第10回通常総会と全国研修会を開き、2024年度(2024年8月~2025年7月)の重点テーマや事業計画などを決めた。会員による「全棟Q1.0住宅レベル3の建設」の実現に向け、コストダウン手法のブラッシュアップや設計・施工技術の向上に取り組む。全国から会員約250人が参加した。
昨年、代表理事に就任した久保田淳哉さんは、総会の冒頭で「2004年にNPO法人化、その後2014年に一般社団化した新住協にとって今年は20周年の節目で“移行期”の最中にある」との認識を示し、「ゼロから高断熱住宅を研究、普及させたのが第1世代、普及活動を根付かせたのが第2世代だとしたら、私たちは社会的に一番活躍しなければならない第3世代。会員のみなさんと協力して活動をさらに拡大しながら、価値観が多様化し、シュリンクしていくとも言われる市場に第4世代とともに立ち向かっていきたい」と抱負を語った。
2024年度は重点テーマに「会員による全棟Q1.0住宅レベル3の実現に向けて、合理化やコストダウンを徹底し、Q1.0住宅の設計・施工技術の向上を目指す」を掲げる。Q1.0住宅レベル3は、UA値で見ると省エネ基準の地域区分1~4地域で断熱等級6、同5~7地域で同6と7の中間に相当し、加えて専用の計算ソフトQPEXを用いて暖房エネルギーを指標に性能規定を行い、省エネ性能を保証するのが特徴だ。
総会では前代表理事・鎌田紀彦さん(現理事、室蘭工業大学名誉教授)が基調講演を行った。鎌田さんはQ1.0住宅レベル3を普及させるためにはコストを抑えることが必須とし、そのためには・・・
この記事は新建ハウジング10月20日号6面(2024年10月20日発行)に掲載しています。
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