政府は10月11日、能登半島で1月に発生した地震や9月の記録的大雨に見舞われた被災地を支援するため、2024年度予備費から509億3154万円の追加支出を決めた。石破茂首相は「地方創生」や「防災立国」を目玉政策に掲げており、5日に能登半島を視察した内容も反映させた。
能登地震に対応した予備費などの支出決定は7回目で、計7150億円に達した。
今回は、首相が自民党総裁選で訴えていた内容を踏まえ、被災者に温かい食事を提供できるキッチンカーの派遣費用を含めた避難所環境改善に26億円程度を充てる。河川や国道などの公共インフラ復旧には328億円程度、被災家屋・建造物の解体作業加速に向けた災害廃棄物処理に155億円程度を拠出する。
首相は「防災庁」設置のための準備を進める方針を示しており、4日の所信表明演説で「人命最優先の防災立国を構築しなければならない」と強調した。今秋に策定する総合経済対策にも、防災・減災対策費を盛り込む方向で調整している。
政府は27日投開票の衆院選の関連費用として、24年度予備費から815億9403万円を支出することも決定した。
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