Re-size.(リサイズ、新潟県新潟市)は、3人の社員を2人のパート従業員が補佐する体制で、新築を年2~3棟と、リフォーム・リノベーションを手がけている。設計など専門性を要する業務でも、担当領域を、進行中の案件に対する社員の補佐という範囲に限定し、かつ勤務日数や時間帯の自由度を担保することで、未経験者のパートを長期的な戦力とすることに成功した。【編集部 荒井隆大】
小規模な工務店は、1人の社員が多数の業務を抱えがちだ。社長の野口晃さんもかつてはあらゆる業務を担っていたが、さすがにそれでは厳しくなったため「業務を細分化して、他のスタッフに渡せるものは渡してしまおう」と、パート従業員を雇用することに決めた。
パートが担当するのは設計の補助と広報。設計補助は、設計変更があった際に図面を修正したり、補助金申請に関わる事務作業が主な仕事だ。現場の美化パトロールも担当する。図面の修正や補助金の申請業務は、毎日必ず発生するものではないため、フルタイムではないパートでも十分対応することが可能だという。
広報も、戦略を立てるのは野口さんと社員の役割。その戦略をもとに、ウェブサイトや印刷物のデザインを、指示を受けながら「整えていく」のがパートの役割だ。
担当は「動いている案件」の補佐 条件は柔軟に対応
設計補助として週3日勤務している権平恵利さんは、ハローワークで同社の求人を見つけた。子育て中でパートに絞って職を探していた権平さんにとって、民間の求人サイトは「正社員前提の求人が多く、希望に合った仕事がほとんどなかった」ことがネックになったからだ。
募集時は、住宅業界や設計業務の経験は「あればなおよし」程度で、未経験者にも門戸を開いた。ちなみに、権平さんはハウスメーカー出身だが、インテリアコーディネーターやモデルハウスの顧客対応に従事しており、設計に直接関わっていたわけではない。今でも「一から設計するのは難しい」という。
野口さんは・・・
この記事は新建ハウジング10月10日号4面(2024年10月10日発行)に掲載しています。
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