住宅コンサルティング事業の暮らしのすぱいす(名古屋市)はこのほど、全国のローコスト住宅を購入して5年以上居住している483人に実施した「ローコスト住宅の実態調査」の結果を発表した。それによると、ローコスト住宅(※)に住んでいて「何かしらの問題が起こった」と回答した人は55.3%にのぼることがわかった。多かったのは、「劣化の早い箇所がある」「断熱性で問題が生じた」「メンテナンス費用が高い」「間取りに後悔がある」などだった。
(※)同調査ではローコスト住宅を、1000万円台以下で建てられる住宅と定義。
なお、「何かしら問題がある」と回答した人と居住年数(築年数)には、特に関連性はみられなかったことから、一定数のローコスト住宅で経年劣化と関連しない(もしくは関連性が薄い)問題が発生していると考えられる。
ローコスト住宅の満足度については、「やや満足している」が38.7%と最も多く、次いで「満足している」の25.1%だった。一方、「やや不満がある」(18.0%)、「後悔している」(6.2%)は合わせて24.2%で、住んでいて「問題が起こった」と回答した人の半数以下だった。
同調査は、ローコスト住宅の需要増を受け、安価な住宅の住み心地や耐久性などの実態を調査するために実施。ローコスト住宅は問題が起こる可能性が一定数あるものの、後悔している人は少なく、許せる程度であるケースが多いのではないかと同調査では分析している。
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