YKK AP(東京都千代田区)は10月2日、三重工場(三重県四日市市)内にエクステリアの施工技術研修所「DO SPACE 三重」を開設した。延床面積は320㎡(B棟2階部分)。投資金額は約1億円。エクステリア業界の施工技能者不足の解決と最終品質の確保を図る。
研修では、実現場での施工技能者の工夫を収集・見える化し、「施工品質の確保」と「作業効率」が両立できるようメーカー推奨施工手順で実習を実施する。実現場を再現した研修スペースで、実践的な施工技能を習得していく。
同施設では、カーポートやテラス囲い・テラス屋根、デッキなど、2024年度発売の新商品を含む8種類の商品を配置。施工前段階の現場調査のポイントから、搬入、墨出し、組立、完了確認までの研修を行う。施工が初めてでも学びやすいよう、実技スペース横に完成品を設置し、現物を確認しながら実技研修できるようにした。
同社は、住まいを豊かにするエクステリアへの関心が高まる一方で、施工技能者の高齢化・減少による施工者不足が課題となっているとして、2020年からエクステリア施工技術研修所「DO SPACE」を運営。技能者育成や施工技能の伝承、高水準な品質を担保するための研修カリキュラムを開発・実行している。「DO SPACE 三重」は、埼玉、四国、九州に続く研修施設で東海・北陸エリアが対象。これまでのノウハウと知見で、エクステリア施工が専門のプロユーザーだけではなく、窓まわり中心でエクステリアの施工実績が少ない建材流通店やエクステリア販工店などの多能工化を支援していく。
2025年3月までの対応目標件数は、研修回数51回、対象者数150人。
今後、「DO SPACE」開設エリア以外でも同様の施設の展開を進め、施工技能者の育成や施工技能の伝承を推進することで、エクステリア業界の課題解決やユーザー満足度の向上に貢献するとしている。
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