日本ムービングハウス協会に加盟するアーキビジョン21(北海道千歳市)はこのほど、石川県志賀町に新たにムービングハウスを使用した仮設商店街を完成させたと発表した。1月に発生した能登半島地震の復興支援を強化し、地震の影響を受けた事業者に事業再開の場となるよう提供する。仮設商店街は9月10日に工事完了、14日に営業を開始した。
ムービングハウスは工場で製造する木造の移動式建築物。解体せずに基礎から建物を切り離してクレーンで吊り上げ、家具もそのまま貨物としてトラックに載せて輸送できる。今回は志賀町の道の駅とぎ海街道の駐車場に設置し、地震で店を失った5軒の小売店と飲食店の新たなビジネスの場として活用する。訪れる人にも新たな購買の機会を提供し、地域経済の活性化と日常生活を取り戻す一助となるようにする。
同社は、2018年の胆振東部地震では北海道厚真町に、2020年7月豪雨災害では熊本県人吉市に仮設店舗を建設し、地元事業者の迅速な営業再開を支援している。能登半島地震でも、輪島塗の仮設工房の整備などを含め、同様の支援を展開。速やかに、より多くの被災者に安心した生活基盤を提供できるよう、全国のムービングハウス製造工場で増産体制を整えている。
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