東京カンテイ(東京都品川区)は9月24日、8月の三大都市圏と主要都市における中古マンション70㎡あたりの価格を発表した。首都圏は、前月比1.6%増の4705万円と3カ月ぶりに上昇した。東京都は6729万円(2.4%増)と4カ月連続で上昇。東京23区の価格上昇が影響し、前年同月比の上昇率も5%台まで拡大した。神奈川県は3646万円(0.9%増)と3カ月連続プラスとなり上昇傾向が続く。埼玉県は2916万円(1.2%増)、千葉県は2679万円(0.3%増)といずれも反転上昇し、首都圏全域がプラスを示した。一方、東京都を除いて前年同月比は依然マイナスが続く。
都市別では、東京23区が前月比2.6%増の7750万円と4カ月連続上昇。前年同月比の上昇率は10.2%と1割を超えた。都心6区は3.9%増の1億2756万円と19カ月連続で上昇し、前年同月比の上昇率は20%の大台に達した。全エリアが4カ月連続プラスを示し、上昇率も拡大したが、都心部とその周辺エリアの差は埋まっておらず、特に千代田区・港区は高水準のなかでも一段高の様相を呈している。横浜市(2.1%増)は市内中心部の行政区が押し上げ、3カ月連続上昇し、前年同月比も6カ月ぶりにプラスとなった。さいたま市(0.7%増)は2カ月ぶりに上昇し、6月の水準まで戻した。千葉市(0.3%減)は小幅ながら2カ月連続の下落となった。
近畿は大阪エリアの強含みで上昇、中部は愛知の事例シェア拡大で続伸
近畿圏は前月比0.4%増の2867万円と小幅ながら3カ月連続上昇。大阪エリアの強含みが影響した。大阪府は0.4%増の3132万円と5カ月連続で上昇し、前年同月比も6月以降プラスの水準で推移している。兵庫県は0.1%減の2439万円と僅かながらも2カ月ぶりに下落。5月以降の水準に目立った動きはみられない。都市別では、大阪市が前月比1.5%増の4182万円と5カ月連続で上昇。前年同月比も8.1%増まで拡大し、価格上昇の勢いが強まりつつある。市中心部は2.5%増の6206万円と8カ月連続で上昇し、前年同月比の上昇率は16.1%まで拡大した。神戸市(0.2%減)は2カ月ぶりに下落。価格はここ3カ月間2500万円台半ばで安定しており、前年同月を下回る状況が続く。
中部圏は前月比0.2%増の2247万円と2カ月連続上昇。愛知県は0.5%減の2372万円と下落し、異なった動きを示した。愛知県の事例シェア拡大により、圏域平均が上振れたとみられる。都市別では、名古屋市が前月比1.0%減の2776万円と2カ月ぶりに下落。6月の水準は上回ったものの、価格トレンドに東京23区や大阪市のような力強さはみられない。市中心部は1.3%減の3730万円と2カ月ぶりに下落したが、前年同月比はプラスを維持している。
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