不動産経済研究所(東京都新宿区)は9月19日、8月の首都圏と近畿圏の新築分譲マンションの市場動向を公表した。首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の発売戸数は728戸(対前年同月比50.4%減)で、全エリアがマイナスとなった。23区は59.8減と大きく落ち込んだ。戸当り平均価格は9532万円で前年同月比2337万円(32.5%)増と2カ月ぶりに上昇。1㎡当り単価は146.8万円で同31.9万円(27.8%)増と2カ月ぶりに上昇した。
初月契約率は63.5%(前年同月比5.1ポイント減)と2カ月ぶりに70%を下回った。8月末時点の販売在庫数は5110戸(前月末比190戸減少)と圧縮傾向が続く。フラット35登録物件戸数は622戸で全体の85.4%を占めた。即日完売物件は3物件28戸。超高層物件(20階以上)は4物件・90戸で契約率は97.8%だった。
東京都下の平均価格は5148万円(13.6%減)、㎡単価は81.4万円(9.1%減)と下落したが、それ以外は平均価格、㎡単価ともに上昇した。
9月の発売戸数予測は2000戸程度の見込みとした。
近畿圏は前月の反動で供給戸数が減少
近畿圏(大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山)の発売戸数は632戸(対前年同月比28.0%減)と2カ月ぶりに前年同月を下回った。前月に初回売出し物件を大量供給した反動とみられる。今月の初回売出し物件は6物件・77戸と低水準だった。戸当り平均価格は4926万円で前年同月比581万円(13.4%)増と2カ月ぶりに上昇。1㎡当り単価は83.9万円で同9.9万円(13.4%)増と2カ月ぶりに上昇し、戸当り価格・㎡単価ともに2ケタ増となった。
初月契約率は72.2%(前年同月比6.0ポイント減)と好調で、3カ月連続70%超えとなった。8月末時点の販売在庫数は2390戸(前月末比158戸減少)と圧縮傾向が続き、2019年11月(2174戸)以来の低水準となった。フラット35登録物件戸数は400戸で全体の63.3%を占めた。投資用物件は1物件136戸。即日完売物件は4物件33戸。
兵庫県下の平均価格が4862万円(4.9%減)、滋賀県の㎡単価が58.6万円(2.5%減)と下落したが、それ以外の平均価格、㎡単価は上昇した。
9月の発売戸数予測は1300戸程度の見込みとした。
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