総務省消防庁が9月18日発表した8月の「熱中症による救急搬送状況」によると、熱中症で救急搬送された人の数が3万2806人となり、7月の4万3195人から1万389人減少した。昨年の8月との比較では2029人減となっている。9月は1~8日までに3429人が搬送されている。8月の平均気温は全国的に高かったが、後半に台風10号の影響により記録的な大雨となった地域もあった。
発生場所では、「住居」が最も多く1万2719人(構成比:38.8%)。次いで「道路」6169人(18.8%)、「公衆(屋外)」4404人(13.4%)、建設業の仕事場が含まれる「道路工事現場・工場・作業所」3469人(10.6%)の順となった。
年齢別では、満65歳以上の「高齢者」が最も多く1万8703人(構成比: 57.0%)。次いで満18~65歳未満の「成人」1万1312人(34.5%)が多かった。搬送時の症状は、「軽症(外来診療)」が最も多く2万1308人(65.0%)。次いで「中等症(入院診療)」1万615人(32.4%)、「重症(長期入院)」708人(2.2%)の順となっている。「死亡」は43人(0.1%)だった。
都道府県別では、「東京都」(2439人)、「大阪府」(2406人)、「愛知県」(2136人)のなどが上位に。「山梨県」(184人)や「島根県」(226人)、「福井県」(220人)、「富山県」(229人)など北陸地方で搬送者が少なかった。
気象庁によると、9月後半から10月にかけて暖かい空気に覆われやすくなることから、全国的に平均気温が高くなる見込み。9月に入ってからも北海道・東北・北陸・沖縄地方などを除く全国で「熱中症警戒アラート」が発表されており、引き続き注意が求められる。
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