LIXILグループのLIXILトータルサービス(東京都墨田区)は9月21日、渋谷区内に直営のリフォーム店舗「LIXILリフォームショップLTS恵比寿店」をオープンする。同社はこれまでBtoBの事業が売り上げの半分以上を占めていたが、同店の開設を皮切りに生活者向けのリフォーム・リノベーション事業を強化し、売り上げに占めるBtoC事業の比率を高めていく。
同社は全国13カ所の直営店舗でリフォーム事業を展開するとともに、メーカー工事会社としてLIXIL製品の取り付け・設置工事やメンテナンスを担っており、現状では売上の5割をLIXIL製品の材工販売が占めている。
19日に開かれたメディア向け発表会で浅野靖司社長は「メーカー工事会社から脱却し(BtoCの)リフォームの売上が最大になるようシフトしていく」方針を表明。「価格勝負ではなく、お客様のニーズに応えるソリューションを提供できる事業者を目指す」と述べた。
恵比寿店では、性能向上などを含む大型案件(500万~1000万円クラス)の需要を狙い、提案型リフォーム・リノベーションへの取り組みをさらに加速させていく。スタッフは建築士、インテリアコーディネーターなど8人。恵比寿店ショップマネージャーの吉川剛司さんは、大型案件の増加を前提に「顧客対応や設計でのDXも推し進め、顧客満足度の向上を図る」とした。
商圏はまず渋谷区、目黒区、品川区、港区の周辺と設定し、徐々に拡大していく。同社はLIXILのリフォーム事業者ネットワーク・LIXILリフォームショップに加盟しており、同店舗も加盟店のひとつになる。浅野社長は「リフォーム事業の商圏は思ったほど広くない」ため、他の加盟店と競合する可能性は低いとしたうえで「あくまで加盟店としてLIXILのリフォーム戦略に則って事業を展開していく」と述べた。
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