矢野経済研究所(東京都中野区)は9月17日、中古住宅リフォーム・リノベーションに関する消費者アンケート調査の結果を発表した。過去10年以内(2014年~2024年)に中古住宅(戸建て・マンション)を購入した国内在住の20歳以上の男女1200人が対象。中古住宅(リノベーション済み中古住宅を含む)を購入後、リフォーム・リノベーションを実施した800人に内容を聞いたところ、「トイレ」が55.5%で最も多く、「壁・天井」(54.1%)、「床(フローリング、畳、カーペットなど)」(49.9%)、「キッチン」(48.6%)、「浴室」(46.9%)、「洗面台」(43.4%)が続いた。リフォーム・リノベーションの総額は、「100万円~200万円未満」が22.1%、「50万円~100万円未満」が14.9%、「200万円~300万円未満」が13.6%だった。中古住宅購入後のリフォーム・リノベーションは、水回り(トイレ、キッチン、浴室、洗面台)や壁・床・天井を中心に、100~300万円程度で実施されていることになる。平均金額(試算)は約300万円だった。
中古住宅購入者のうち、7割弱が今後リフォーム・リノベーションの意向あり(「リフォーム・リノベーションをしたい」14.3%、「どちらかというと、状況に応じてリフォーム・リノベーションをしたい」53.6%)と回答している。リフォーム・リノベーションの意向ありの層(815人)に、理由を優先順に聞いたところ、最も優先される理由は「経年と共に、設備の劣化や汚れ等が想定されるから(57.4%)」だった。
中古住宅の購入者が今後リフォーム・リノベーションをしたい理由は、リフォーム行う一般生活者の需要と大きな違いはみられなかった。一方、実施するタイミングについては「分からない」の回答が多く、経年劣化とともにリフォームしたいと考えているものの、一般的なタイミング(住宅購入から10年後・20年後・30年後)とは一致しない現状にあるとみられる。
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