丸三ホクシン建設(北海道石狩市)の首藤一弘さんは、大工の季節雇用・日給月給制が根強い北海道で、20年以上前から大工の通年雇用・社員化に取り組んできた。「自社の最大の魅力は腕の良い大工」という首藤さんはどのような試行錯誤を経て今の体制を築いてきたのか、育成方法から働き方まで、3回にわたって紹介する。今回は、現在の大工の状況と、育成方法について話を聞いた。【ライター 金井友子】
大工は計16人おり、このうち社員大工は13人。年代構成は20代5人、30代3人、40代4人、50代3人、70代1人と幅広い。社員ではない大工3人のうち1人は社員大工から独立した一人親方で、もう1人も一人親方、あとの1人は年配のため、昔からなじみのある季節雇用を自ら選択している。
「上手に大工を育てるコツの1つは、年齢の差を空けず、いろんな年代をきれいに並べること」だと首藤さんは言う。「70代の大工さんはもうほとんど現場には出ないが、彼がいてくれると、若手にとっても中間層にとっても困った時の”逃げ道”になる。そういう存在があったほうがいい」。
3人1組のチーム制
現場は3人1組のチーム制で当たる。「基本的なチーム編成は、30代後半から40代が棟梁となり、そこに入社3~5年目の20代が1人、今年入ったばかりの20代1人が付いて、現場を回しながら若い大工を育てていく」スタイルを長年続けている。
カギを握るのは・・・
この記事は新建ハウジング9月20日号5面(2024年9月20日発行)に掲載しています。
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