東京カンテイ(東京都品川区)は9月9日、8月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏・近畿圏・中部圏はいずれも反転上昇した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比7.2%増の3975万円と反転上昇。前年同月比もプラスの水準となった。東京都は6207万円(2.4%増)と反転上昇。平均築年は、東京23区が大幅に若返ったことが影響し、19.7年と今年初めて20年を下回った。神奈川県は4149万円(1.9%増)、千葉県は2876万円(8.9%増)といずれも反転上昇。埼玉県は2937万円(8.5%増)と2カ月連続上昇し、全都県で価格が上昇した。特に千葉、埼玉は8%以上プラスとなり、首都圏全体の価格を押し上げた。
都市別では、東京23区が1億1100万円(15.3%増)と大きく反転上昇し、再び1億円台となった。築年数は5.2年若返ったほか、平均土地・建物面積が拡大した。都下は4134万円(4.2%減)と反転下落し、前年同月比もマイナスに振れた。横浜市(4.0%増)は2カ月連続上昇。川崎市(10.3%減)、相模原市(6.6%減)は反転下落した。千葉市(1.3%増)は反転上昇。さいたま市(21.7%増)は築年数の若返りが影響し、大きく反転上昇した。
近畿・中部は反転上昇
近畿圏は、前月比0.7%増の2846万円と反転上昇。大阪府は3154万円(4.4%減)と反転下落した。兵庫県は2820万円(0.6%減)と反転下落。築年数は若返ったものの、平均土地・建物面積は縮小した。京都府は3401万円(2.7%増)と反転上昇した。大阪府・兵庫県は前月比マイナスとなったが、京都府とその他の県がプラスとなり、近畿圏全体の価格を押し上げた。都市別では、大阪市が4845万円(15.9%減)と大きく反転下落。前年同月比も大きくマイナスとなったが、前年同月(2023年8月)は6000万円台と高水準だった。堺市(8.2%減)は反転下落したが、前年同月比はプラスを維持した。神戸市(8.0%減)は反転下落。京都市(8.9%増)は反転上昇した。
中部圏は、前月比5.9%増の2589万円と反転上昇。愛知県も1.2%増の3107万円と上昇に転じた。名古屋市は3903万円(5.2%減)と反転下落した。築年数は若返ったものの、前年同月比もマイナスに振れた。
宮城県は、前月比3.6%増の2485万円と上昇に転じたが、前年同月比はマイナスの水準が続く。仙台市は3113万円(5.5%増)と反転上昇した。
福岡県は、前月比5.6%増の2520万円と反転上昇。前年同月比は築年数が3.1年若返ったことが影響し、大きく上昇した。福岡市は3782万円(3.5%減)と反転下落した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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