アイカ工業(名古屋市)は9月6日、茨城工場内に新工場棟(第2工場)を建設し、高級人造石「フィオレストーン」の加工ラインを増設したと発表した。10月から稼働予定。総投資額は約8.3億円、生産能力は約1.5倍に向上する。
インテリア業界において天然水晶に樹脂などを配合・成形した高級人造石の需要が拡大するなか、同社は2011年に国内初の高級人造石オリジナルブランド「フィオレストーン」を発売。天然石の風合いを保ちながらメンテナンス性・加工性に優れている点が評価され、高級マンションのキッチン天板用途や、オフィス・商業施設・ホテル・駅・空港などの洗面カウンターおよび受付カウンター用途の需要を取り込み、市場シェアを拡大している。
同社は需要増に対応するため、2019年3月に茨城工場敷地内に加工工場を建設。主要納入先の東京都市部に近い立地に加工拠点を追加することで、納期短縮と物流コスト抑制を図った。磁器質大板セラミックタイル「ラミナム」の加工も行い、ストーン事業拡大に注力している。
高級マンション需要の継続や用途の拡大、インバウンド回復によるホテル需要の伸長で高級人造石市場が成長するなか、フィオレストーンの売上拡大が見込めるとして、今回既存工場棟の隣に新工場を建設。生産能力を増強し、フィオレストーンを含むストーン事業全体で2026年度の売上高約100億円(2022年度比約1.4倍)を目指す。
フィオレストーン加工工場の運営は、同社グループ会社のアイカインテリア工業(愛知県小牧市)が担っており、加工ライン増設に伴い約30人の新規雇用を行った。
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