COMODO建築工房(栃木県宇都宮市)と群栄美装(群馬県前橋市)は、デザインや自然素材、外部を切り取る居心地のいい空間など、住宅で培ったスキルを生かし、工務店ならではのストックビジネスとして店舗リノベーションをコラボ展開する。住宅とは違う店舗づくりならではの面白さも感じながら、建築と一体的に店舗のブランディングまで支援。波及的に地域工務店としての仕事領域が広がっている。
住宅がうまくいっていることが前提条件
◉COMODO建築工房・代表の飯田亮さん(一級建築士)、群栄美装・代表の井野優一さん(同)がともに店舗を手がける理由は、住宅で培ってきたスキルやノウハウを生かし、住宅とは異なる建築の面白さも感じながら、「工務店としての可能性」や「建築の多様性」を追求することがメイン。「住宅事業が厳しいから」、新設住宅着工戸数の減少など市場縮小を見据えて「いまのうちに新築以外、住宅以外へ参入」という考えは動機としては強くない
◉上記の考え方に基づき、飯田さんと井野さんは「主力の住宅事業がうまくいっていること」を店舗(非住宅)事業参入の前提条件とする。両社ともにデザイン性や性能に優れ、庭・外構までを一体的に手がける家づくりとその世界観で、地域におけるポジションを確立。1年半~2年先ぐらいまでの着工枠が埋まる“行列状態”をキープし続けている
知縁・地縁が受注のチャネルに
建築・住宅のプロとして良いと思うものを自信を持ってすすめる「提案住宅」を展開。高い基本性能を確保したうえで、その土地の歴史や文化といった“地域性”を建築的に表現。普遍的な美しさと、他にはない魅力の両立を目指す |
◉住宅のブランド・世界観やクチコミによる評判、そのほか知縁・地縁や地域コミュニティ・ネットワークが店舗リノベ受注の入り口となる
◉実際に群栄美装では、家づくりの協力企業の鉄筋工事業者の社長が経営する飲食店、井野さんの学生時代の同級生が独立する居酒屋など、住宅事業における関係や地元の知縁・地縁が受注のチャネルになっている
◉上記の居酒屋は実際に地元で人気の繁盛店となり、2号店出店の話も具体化(年内リノベ着工予定)。必然的にその仕事の依頼は群栄美装に来るうえ
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー9月号(2024年8月30日発行)『リノベ市場[超最前線]ささっとガイド』(P.68〜)でご覧ください。
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