アドブレイン・塚本浩史さんがブランディングを手がけた工務店の実例をもとに、ブランディングのポイントを解説します。第5回は、建築家・伊礼智さん設計のモデルハウスでリブランディングを狙う工務店の事例です。(偶数月30日号に掲載)
会社紹介
ホームラボは福岡県久留米市にある中堅工務店。住宅の高性能化にいち早く取り組み、普及価格帯で多様化したニーズに応えるさまざまなスタイルの住宅をラインアップすることで、地元で幅広い支持を得てきた。一方、工務店は「家守り」としての役割を果たすべきと、一般社団法人住宅管理ストック推進協会を立ち上げ、永く住み続けられる家づくりを志す仲間と活動を行っている。そんな中、建築家・伊礼智さんと出会い、その家づくりの思想に共感。この夏、伊礼さんの設計によるモデルハウス「久留米の家」を同市内にオープンした。
ブランディングのアウトライン
実は当初、弊社への依頼は「モデルハウスの看板デザイン」だった。弊社はデザインだけは請けていないので、ブランディングの一環としての看板デザインならば、と提案し、まずはこのモデルハウスを核に、これまでアプローチできなかった層への展開を共に考えていくことにした。現状、ホームラボのラインアップは3000万円前後が主流。だが、モデルハウスは8000万円クラスのものになるため、当初は別ブランドでの展開を考えたが、社長・徳冨総一郎さんの、もともとの家づくりに対する想いの延長線上に今回の家づくりがあることがわかった。そこで別ブランドにはせず、設計部が主体でこだわりのある層に対応する体制をつくってもらい、「ren住宅設計研究室」というネーミングをブランドとして用いることとした。これまでの・・・
この記事は新建ハウジング8月30日号8面(2024年8月30日発行)に掲載しています。
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