国土交通省は、建設産業での女性活躍・定着をさらに促進するために「建設産業における女性活躍・定着促進に向けた実行計画検討会」を立ち上げ、8月21日に第1回の会議を開催した。現行計画の達成状況を踏まえ、今後官民で取り組むべき事項を整理していく。今回からは住宅生産団体連合会(住団連)が委員に加わり、野丁場とは違う、住宅業界の特性を踏まえた方策の議論も期待される。
民間・住宅業界での取り組みも一層重視
建設業での女性活躍・定着に向け、2014年に「もっと女性が活躍できる建設業行動計画(5年計画)」が策定された。19年には「女性の定着促進に向けた建設産業行動計画~働き続けられる建設産業を目指して(5年計画)」(現行計画)が新たに作成され、2024年度まで①入職者に占める女性の割合を、前年度比で増加させる②女性の入職者に対する離職者数の割合を、前年度比で減少させる③計画内容認知度100%、全都道府県で建設産業女性定着支援ネットワーク加入を目指す―を目標とした。
各目標の達成状況を見ると、①は20年度以降、毎年度増加となったものの、22年度時点では26.8%と他産業に比べて低い状況が依然として続いている。②は、入職者の増加傾向と同様、離職者も増加しており、22年度は女性入職者に対する離職者の割合が108%となった。ただし、離職者数の増加は男女問わず共通で、建設業全体のトレンドに同調している結果と見られる。
なお、23年度時点で、女性の建設業就業者のうち技術者は・・・
この記事は新建ハウジング8月30日号1面(2024年8月30日発行)に掲載しています。
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