石川県は8月26日、能登半島地震で被災した建物の公費解体について、当初の想定から4割増の3万2410棟に膨らむとの見通しを明らかにした。来年10月に全ての建物の解体を終える目標は維持し、今後は所有者が解体費用を立て替える「自費解体」の仕組みも活用し、加速化を図る。
公費解体について県は当初、2万2499棟と見込んでいたが、7月時点で申請数が既に上回った。見直しに伴い、今年12月末までに1万2445棟(見直し後の想定数の約38%)の解体を終える中間目標も新たに設定した。
公費解体は半壊以上の建物が対象で、今月19日時点で完了したのは2722棟(同約8%)にとどまる。今後は、公費解体に占める割合が十数%となっている自費解体の利用を促し、作業に当たる解体業者も1120班体制に倍増。ピーク時に月2400棟の解体を目指す。
自費解体は、解体後に自治体から費用の償還を受ける仕組みで、所有者自ら業者に依頼するため、作業の迅速化が期待できるという。
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