国土交通省は8月20日、2024年度の「所有者不明土地等対策モデル事業」で、所有者不明土地や低未利用土地対策を行う12団体を支援対象として採択した。また、9月17日まで二次募集を行っている。
同事業は、所有者不明土地や空き地の利用の円滑化、管理の適正化を図るため、空き地の利活用に資する先導的な取組に対して経費の一部を助成するもの。一次募集では14団体の応募の中から、北海道・福島県・新潟県・福井県・徳島県・熊本県・鹿児島県から各1団体、兵庫県から5団体が選ばれた。
福島県桑折町の「桑折まちづくりネット」では、町商店街の空き地・空き家・空き店舗の一体的な利活用の可能性を示すため、現地調査を実施し、色分けした地図や住所リストを作成する。さらに宅地建物取引士、一級建築士、司法書士、土地家屋調査士、弁護士などの専門家との連携により、町商店街の再生や効果的な利活用に向けた事業について検討する。
熊本県宇土市の「地域再生・百年ライフサポート協会羅針盤」では、道路整備による土地活用の促進が期待される地区で、土地所有者の意向確認や所有者調査を行い、土地カルテを作成。企業誘致の候補地検討、地域福利増進事業実施のプラン検討などを行う。また、行政と共同で土地利活用無料相談会や街頭相談会、アンケート調査を実施し、地域の課題を把握する。
1団体当たり200万円を支援
二次募集では引き続き、推進法人の指定の円滑化に資する取り組み、市町村の既存計画に基づき空き地の利活用を図る取り組みを募集。補助対象者は、NPO法人、一般社団・財団法人、民間事業者、大学・専門家などにより構成される協議会などで、1団体当たり200万円(税込)以内を支援する。
選定基準として、提案された内容が地域の活性化、移住・定住の促進、子育て支援、地域における所有者不明土地対策の体制整備に資する内容か(先進性)、政府の方針や地域のまちづくりの計画に合致しているか(的確性)、提案された内容が来年度以降も継続可能なものか(継続性)などが問われる。
応募要項・応募様式は国土交通省ホームページに掲載。応募書類の提出期限は9月17日17時まで。
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