住友林業(東京都千代田区)が8月8日発表した2024年12月期の第2四半期決算(24年1月~6月)は、米国戸建住宅事業を含めた建築・不動産事業の好調により、売上高は前年同期比20.2%増の9814億1600万円、営業利益は同43%増の933億700万円、経常利益は同41.3%増の951億9200万円、純利益は同24.3%増の557億900万円と大幅な増収増益となった。一方、国内住宅事業は、受注棟数が2017年以来初めて8000棟を下回るなど、厳しい状況が続いている。
住宅事業の売上高は2530億円(前年同期比3.8%減)、経常利益は144億円(同7.0%減)。戸建注文住宅の受注残不足や戸建分譲住宅の販売棟数減により減収減益となった。国内住宅事業では、戸建注文住宅の受注金額は2038億円(同12.4%増)、賃貸住宅は94億円(同16.6%増)に上昇。一方で販売金額は前期受注の影響を受け、戸建住宅は1716億円(同4.5%減)、戸建分譲住宅は82億円(同21.4%減)にとどまった。賃貸住宅は83億円で同14.2%のプラスとなっている。
建築・不動産事業の売上高は5950億円(同38.3%増)、経常利益が772億円(同68.7%増)。米国戸建分譲住宅事業は受注戸数が6010戸(同2.2%増)、販売戸数が5450戸(同15%増)と順調。高価格帯の分譲地で販売が進んだこともあり、販売単価は14.7%、販売金額は31.9%のプラスとなった。豪州住宅事業は西部での注文住宅事業の好調により、受注が1800戸(同39.0%増)と大きく伸長した。
中大規模木造建築のグローバル展開も進み、日本国内だけでなく、豪州(メルボルン)、英国(ロンドン)、米国(ダラス・アトランタ)でプロジェクトが進行している。
通期は建築・不動産事業の好調に加え、国内住宅事業の利益率が改善していることなどから、予想を上方修正した。売上高は2兆950億円(前期比20.9%増)、営業利益は1800億円(同22.7%増)、経常利益は1930億円(同21.1%増)、純利益は1150億円(同12.2%増)を見込む。
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