国際的な競争力を失った日本では不況はまだまだ続く。そして少子高齢化による人材難も進行する。八方塞がりのなかで工務店が生き抜くための手段が[AI×DX]。ケンジと松太郎がいつになくシリアスに語る。
ケンジ |
構造的な不況はまだまだ続くな |
ケンジ 相変わらず不況だな。インフレ&低賃金のスタグフレーションで日本経済にはまったく光が見えないな
松太郎 これは構造的なものだからね。政策的に競争を避け、市場原理を弱めて技術革新を抑え、生産性を低く保っているんだから仕方ないよね
ケンジ 皮肉な言い方だけど、事実ではあるよな
松太郎 政府の経済政策で業績の悪い中小企業にも税金という名の冷水をじゃぶじゃぶ注入しているからね。本来、釜茹でになって死んでいるはずのゾンビ企業が大量に生き延びている
ケンジ 日本の社会は修正社会主義システムとでも言うべき、競争と成長を排除した世界のどこにも例のない仕組みだよな。潰れるべき企業まで潰さないんだから
松太郎 そんな特殊な国で、企業として成長を目指すのは難しい。業績のよい国内企業はほぼ国際市場で戦うグローバル企業というのは当然の帰結だよ
ケンジ それは住宅市場を見ても同じだな。特に特に一部の新築住宅には住宅価格の1割にも上る補助金が投入されている
松太郎 何もしなくて10%も売り上げが増える市場で技術革新や生産性の向上など期待できるわけがないよね
ケンジ それはもっともだ。その一方で国際競争は当たり前に市場原理に基づいて行われる。国単位で見た場合、この国の先進国最強の低生産性が発揮されて国際市場では負け戦に次ぐ負け戦。国内の景気は今後もさらに悪化していくだろうな
「時短していただく」のが大前提の時代だね |
松太郎 |
松太郎 それにしてもこの不況は根深い。税金という名の冷水注入で「いい湯加減」に保たれていた国内市場においても、さすがにゾンビ企業が生存可能なお湯の温度を超えはじめているよ
ケンジ 茹でガエルの大量死が起こる時期が近づけているわけだな。この競争なきぬるま湯地獄での大量死から逃れるにはどうすればいいのかな
松太郎 自助努力で生産性を高めるしかない。しかしそれも・・・
この記事の続きは、『新建ハウジング別冊・月刊アーキテクトビルダー8月号(2024年7月30日発行)『はじめてのAI[超]入門』(P.7〜)でご覧ください。
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