東京カンテイ(東京都品川区)は8月8日、7月の主要都市における中古木造一戸建ての供給動向を発表した。首都圏・中部圏は反転下落、近畿圏は連続下落した。
首都圏の中古一戸建ての平均価格は、前月比5.6%減の3707万円と反転下落した。東京都は6059万円(2.1%減)と反転下落。神奈川県は4070万円(2.7%減)、千葉県は2640万円(6.8%減)と反転下落した。千葉県は築古化が進んだほか、平均土地・建物面積が縮小した。埼玉県は2706万円(0.1%増)とわずかに上昇に転じ、首都圏で唯一前月比プラスとなった。前年同月比は、東京都を除きマイナスの水準となっている。
都市別では、東京23区が9625万円(12.9%減)と大きく反転下落。高額事例が減少し、2023年5月以来14カ月ぶりに1億円を下回った。都下は4313万円(2.4%増)と4カ月連続で上昇した。横浜市(0.2%増)は反転上昇。川崎市(14.7%増)は大きく反転上昇し、平均築年の大幅な若返りがみられた。相模原市(8.2%増)は2カ月連続上昇。千葉市(7.4%減)、さいたま市(8.8%減)は反転下落し、いずれも築古化が進んだ。
近畿は連続下落・中部は反転下落
近畿圏は、前月比0.3%減の2827万円と2カ月連続で下落。大阪府は3299万円(7.5%増)と反転上昇し、築年数が2.0年若返った。兵庫県は2837万円(3.8%増)と2カ月連続で上昇した。京都府は3311万円(11.7%減)と2カ月連続下落。京都市の大幅下落が影響して下落率が拡大し、前年同月比もマイナスに振れた。都市別では、大阪市が5759万円(15.4%増)と2カ月連続で2ケタ上昇した。堺市(7.4%増)は反転上昇し、前年同月比もプラスに転じた。神戸市(24.1%増)は大きく反転上昇し、3カ月ぶりに3000万円台に乗せた。京都市(27.4%減)は大きく反転下落し、近畿主要都市で唯一のマイナスとなった。また、京都市以外で築浅化がみられた。
中部圏は、前月比2.9%減の2445万円と反転下落。愛知県は0.4%減の3069万円と下落に転じた。名古屋市は4118万円(2.3%増)と2カ月連続上昇したが、前月からの反動で平均土地面積は縮小。愛知県の名古屋市以外の都市や、岐阜県・静岡県は下落している。
宮城県は、前月比5.7%減の2399万円と4カ月連続で下落。築古化が進み、前年同月比も大きく水準を落とした。仙台市は2951万円(14.4%減)と大きく反転下落。築古化が影響した。
福岡県は、前月比3.4%減の2386万円で2カ月連続下落。前年同月比はプラスを維持したものの、10.0%から0.7%と大幅に縮小した。福岡市は3918万円(0.5%増)と反転上昇した。
調査対象は、敷地面積100㎡~300㎡の木造住宅で、最寄り駅からの所要時間が徒歩30分以内かバス20分以内の物件。
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