住宅金融支援機構(東京都文京区)が8月6日公表した「業態別の住宅ローン新規貸出額及び貸出残高に関する調査結果」によると、2023年度の新規貸出額(借換え含む)は20兆8982億円となり、前年度比で0.8%増加した。住宅価格の上昇、住宅ローンの低金利の長期化、住宅ローン減税による若者世帯への控除拡充、高価格帯の不動産取引の増加などが要因になっていると考えられる。
業態別の内訳では、国内銀行が約16.2兆円で全体の約8割を占めた。次いで、信用金庫が約1.6兆円、労働金庫が約1.4兆円、機構(フラット35買取型)が約0.9兆円、その他約0.7兆円となっている。
一方、住宅ローンの貸出残高は2023年度末で215兆9426億円(同2.4%増)となった。2010年度から貸出残高の増加が続いている。内訳は、国内銀行が約14.7兆円で構成比は66%。次いで、機構(フラット35買取型)が約1.9兆円、信用金庫が約1.8兆円、労働金庫が約1.4兆円、その他が約2.4兆円となった。
同調査は、日本銀行の統計と各業界団体などから情報を得て、業態別の住宅ローン新規貸出額及び貸出残高を業態別に調査したもの。住宅ローン市場の規模を把握するため、新規貸出額は四半期ごと(9月、12月、3月頃)、貸出残高は年1回(8月頃)に調査している。
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