大和ハウス工業(大阪市)が8月7日発表した2025年3月期第1四半期決算(24年4月~6月)は、開発物件の売上増、戸建て・賃貸住宅事業の好調などにより、売上高は前年同期比6.0%増の1兆2871億8200万円となり4期連続の増収に。営業利益は同30.9%増の1218億4700万円となり3期連続の増益となった。経常利益は同31.4%増の1193億6500万円、四半期純利益は同52.3%増の913億9300万円で過去最高を更新した。
売上高は、2022年に大和リゾートを売却したこと、コスモスイニシア社が持分法適用関連会社になったことなど280億円の減収要因があったものの、開発物件の売上増(392億円)、賃貸住宅事業など国内事業の業績(560億円)、海外事業の売上増(53億円)により増収に。営業利益では、管理販売費が120億円に膨らんだ影響を受けたが、開発物件売却益(170億円)、原価率の改善(121億円)などにより大幅な増益となった。
戸建住宅事業は、売上高が2270億100万円(前年同期比16.5%増)、営業利益は83億4000万円(同130.7%増)と大幅な増収増益に。国内事業では注文住宅品質を有する分譲住宅の提供とともに、鉄骨商品の主力商品「xevoΣ(ジーヴォシグマ)」、3~5階建商品「skye(スカイエ)」の販売を強化。ZEH商品、木造住宅商品、富裕層をターゲットとした高級戸建住宅商品の販売にも取り組んだ。その結果、売上戸数が大幅に増加した。
海外事業は米国事業が堅調に進捗し、増収増益に。ノースカロライナ州都市圏を中心に土地開発・土地造成事業を行うプレステージ社(Prestige Corporate Development, LLC)を完全子会社化したことにより、米国東部での戸建住宅供給拡大を図る。6月末までの受注状況は、累計で前年比8.4%増(棟数ベース)。
売上高など通期予想を上方修正
25年3月期は、売上高5兆3500億円(前年比2.8%増)、営業利益4300億円(同2.3%減)、経常利益3900億円(同8.8%減)、純利益2600億円(同13%減)となる見通し。5月に公表した当初計画から売上高1000億円、営業利益300億円、当期純利益230億円を増額。セグメント別では賃貸住宅事業、マンション事業、事業施設事業の計画を上方修正した。
■関連記事
大和ハウス、ハイクラス向けに鉄骨・木造戸建ての旗艦商品を発売
大和ハウス、自由設計と規格住宅の”いいとこどり”の住宅を発売
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。