全国の工業高校で学ぶ高校生が技術・技能を競う第24回(2024年度)高校生ものづくりコンテストの木材加工部門の長野県大会が8月2日、池田工業高校(池田町)体育館で開催された。担い手や大工の確保・育成に力を入れている信州木造住宅協会の支援を受けて特訓してきた長野工業、上田千曲、飯田OIDE長姫、池田工業の県内4校(建築学科)の2・3年生7人が出場し、手刻み加工など磨いてきた技術を競い合った。この日は、審査・表彰まで行い、全国大会へと続く次の地方ブロック大会(北信越大会)に出場できる上位2選手が決まった。【編集部 関卓実】
長野県大会は、秋に山形県内で行われる全国大会の一次予選の位置づけだ。長野県内の高校生が木材加工部門の全国大会と同じ課題に取り組み、全国大会への出場を目指すことができるのは、およそ6年ぶりという。県内の高校に木工技術を学ぶ専科がないことや、工業高校の建築学科でも設計や現場管理などの内容が中心で、木工技術に関して指導できる教諭が不足しているといった事情から、長野県では、全国大会の課題の難易度が上がったタイミングで、県独自の課題に切り替え、全国大会とは切り離して県内のみで競い合う大会を開催していた。
長野で「北信越大会」開催
指導受けながら猛特訓
しかし今年は、8月31日・9月1日の2日間の日程で、全国大会の二次予選として地方ブロックごとに行われる北信越大会の開催地が長野県(池田工業高校)となっていることから、県内高校サイドでは「何とかして全国レベルの課題に取り組む出場選手を送り出したい」と考えていた。そこへ、担い手や大工の確保・育成に力を入れている信州木造住宅協会が支援を申し出た。
具体的には出場4校に対して、練習に必要な木材のセットを無償で提供。また、県内の大工で構成する長野県建築大工技能士会と連携して、図面の見方から道具の使い方、手刻み加工など技術的な指導を行う指導者として、熟練の大工らを派遣した。それを受けて各校の出場選手は、7月の1カ月間、週に2回ずつ、指導を受けながら猛特訓に臨んだ・・・
この記事は新建ハウジング8月20日号6面(2024年8月20日発行)に掲載しています。
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