経団連が8月7日発表した大手企業の2024年夏のボーナス妥結状況(最終集計)は、平均で前年比4.23%増の94万1595円と、比較可能な1981年以降で2番目の高さとなった。24年春闘で歴史的な高水準の賃上げが実現する中、夏のボーナスでも大幅な引き上げが続く形となった。
夏のボーナスが前年を上回るのは3年連続。経団連は「賃金引き上げの勢いがボーナスでも維持されている」(労働政策本部)とみている。
今回は156社の妥結状況を集計した。このうち製造業(120社)は3.55%増の98万6369円と3年連続で前年を上回り、金額は開示を始めた97年以降で最高だった。非製造業は7.57%増の83万6150円と増加に転じた。
比較可能な19業種を見ると、最も上昇率が大きかったのは商業(百貨店)で38.39%増(113万1593円)。電力が21.51%増、セメントが12.85%増で続き、16業種がプラスだった。一方で化学が7.17%減(83万7391円)となるなど、3業種がマイナスだった。
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