国土交通省は7月31日、2022年の水害被害額(確報値)を公表。これによると被害総額は約6100億円となり、過去10年間で4番目の被害額となった。都道府県別では静岡県と石川県で統計開始以来最大の被害額を更新。被害額は「静岡県」(2014億4900万円)、「宮崎県」(630億3800万円)、「新潟県」(397億8600万円)、「青森県」(352億100万円)、「石川県」(276億2400万円)などで大きかった。
甚大な被害が生じた台風第15号(22年9月22日~24日)では、静岡県、愛知県管理河川を中心に、13水系24河川で堤防決壊や越水などによる浸水被害が発生。10都府県で182件(土石流55件、地すべり2件、がけ崩れ125件)が生じ、9987棟(全壊9棟、半壊約2000棟、床上浸水約4000棟、床下浸水約4000棟)の建物が被災した。水害被害総額は約1980億円。
次いで被害が大きかった台風第14号(22年9月14日~24日)では、宮崎県、福岡県、熊本県などの九州地方を中心に、19水系54河川で被害が発生。10県で111件(土石流22件、地すべり2件、がけ崩れ87件)の土砂災害が生じ、1682棟(全壊20棟、半壊約200棟、床上浸水約800棟、床下浸水約700棟)の建物が被災した。水害被害総額は約1270億円。
7月豪雨は全壊36棟・半壊約400棟
また、7月豪雨(22年7月26日~8月7日)では、前線の影響により九州や東北地方で非常に激しい降雨となり、新潟県、山形県、石川県などで堤防決壊や越水などの被害が発生。15府県で67件(土石流4件、地すべり3件、がけ崩れ60件)の土砂災害が生じ、5409棟(全壊36棟、半壊約400棟、床上浸水約2000棟、床下浸水約3000棟)の建物が被災している。水害被害総額は約1230億円。
■関連記事
山形・秋田で1人死亡、3人不明 最上川中流が氾濫、災害厳重警戒
新たな治水策で地下空間を有効活用 ネットワーク化など推進
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。