総務省消防庁がこのほど発表した6月の「熱中症による救急搬送状況」によると6月の全国における熱中症の救急搬送人員は7275人で、昨年同月の7235人から40人増加。最多だった2022年(1万5969人)に次いで2番目に多い水準となった。7月は28日までに37043人が搬送され、昨年7月の3万6549人を上回った。
発生場所では、「住居」が2705人(37.2%)で最多に。次いで「道路」1420人(19.5%)、「公衆(屋外)」911人(12.5%)の順となった。建設業の仕事場が含まれる「道路工事現場・工場・作業所」は661人(9.1%)で、4番目に多かった。
年齢別では、満65歳以上の「高齢者」が最も多く4254人(58.5%)。次いで満65歳未満の「成人」2068人(28.4%)が多かった。搬送時の症状は「軽症(外来診療)」が4874人(67.0%)と約7割を占め、「重症(長期入院)」は144人(2.0%)、「死亡」は5人(0.1%)となっている。
都道府県別では、「東京都」549人、「埼玉県」479人、「愛知県」432人、「大阪府」425人などが上位に。四国や山陰の日本海側、北陸などは他府県に比して少なかった。
今年4月からの各週の状況を見てみると、6月10日の週に搬送者が約2500人に急増。7月に入ってさらに増え、1日の週は9105人、8日の週は6164人、15日の週は9078人。22日の週は1万2666人となり、今年に入って初めて1万人の大台に乗った。
消防庁「熱中症は予防が可能」
同庁は「熱中症は正しい知識を身につけることで、予防することが可能。エアコンや扇風機をためらわずに使用すること、こまめに水分補給を行うこと、熱中症警戒アラートが発令されるような日は外出をできるだけ控えて暑さを避けるなど、基本的な熱中症予防対策を心がけてほしい」と呼び掛けている。
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