アイカ工業(愛知県名古屋市)が7月30日発表した2025年3月期第1四半期決算(24年4月~6月)は、売上高が前年同期比4.3%増の568億4200万円。利益面では、営業利益が同15.9%増の60億5900万円、経常利益は同20.6%増の67億6600万円、四半期純利益は同14.7%増の41億3400万円となり、いずれも過去最高益を更新した。
国内事業は建装建材で高付加価値商品の伸長や価格改定の浸透、化成品の収益性改善により増収増益に。海外事業はタイをはじめとした東南アジア地域で建装建材が好調で、売上高・営業利益ともに伸長した。
化成品セグメントの売上高は319億2500万円(前年同期比2.6%増)、営業利益は21億2700万円(同9.5%増)。国内で合板用接着剤などの接着剤系商品が伸び悩んだが、施工用接着剤などの好調により売上が増加。海外ではマレーシアやベトナムの売上が伸長。ニュージーランドが低調だった。製品別では建設樹脂系商品で、塗り床材「ジョリエース」、水系硬質ウレタン樹脂系塗り床材「アイカピュール」が好調だった。
建装建材セグメントの売上高は249億1700万円(同6.5%増)、営業利益は48億9900万円(同15.6%増)。メラミン化粧板は国内で店舗などの非住宅市場での需要を獲得。単色・柄物ともに好調だった。製品別ではボード・フィルム類は粘着剤付化粧フィルム「オルティノ」が好調。メラミン不燃化粧板「セラール」が店舗・オフィス・教育施設などの非住宅市場で需要が増えた。住器建材は住宅向け洗面化粧台「スマートサニタリー」が好調だった。
通期は、売上高2500億円(同5.7%増)、営業利益が274億6300万円(7.6%増)、経常利益が284億2200万円(同8.3%増)、純利益162億円(同7%増)となる見込み。高付加価値品へのシフト、各種コスト削減などに努めた結果、当初の計画を大幅に上回り、4月30日に公表した連結業績予想を上方修正している。今後も樹脂別の採算管理の徹底、商品統廃合、設備投資による生産効率向上などにより収益性確保に努める。
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