LIXIL(東京都品川区)が7月30日公表した2025年3月期第1四半期(2024年4~6月)の連結決算は、売上収益が前年同期比3%増の3698億1300万円に。国内人件費・海外販管費の増加で営業損益は4億8200万円の赤字(同24億2500万円の黒字)、経常(税引前)損益は32億7700万円の赤字(同3億7800万円の黒字)、最終四半期利益は58億5800万円の赤字(同3億7700万円の黒字)となった。
国内では新築向けの売上が低迷したものの、リフォーム関連で窓やドア、水まわり製品でリフォーム向けの需要を取り込んだ。海外事業は、ウォーターテクノロジー事業(LWT)で欧州地域で流通向けの売上が回復した一方で、米国・中国市場は低調だった。インド市場は好調に推移している。
瀬戸欣哉社長は、「国内事業は想定通りの着地となったが、海外事業では米国の需要が引き続き軟調で、最終損益が前年同期比で悪化した。構造改革を継続し、供給面や組織面における体制強化を進めることで、業績改善につなげていきたい」とコメントしている。
セグメント別では、LWT事業の売上収益は2289億円(前年同期比6.9%増)、事業利益は49億円(同29.2%増)。国内事業は増収減益、海外事業は増収増益となった。海外の売上比率は1.6ポイント増の55.3%となっている。製品別ではバスルーム、キッチンが前年同期比でプラスとなった。
LHT事業は、新築向け売上の低迷や、好調だった前期からの反動もあり、売上収益は1434億円(前年同期比2.7%減)となった。事業利益も53億円(同36.8%減)で減益となったが、直前四半期に低下していた補助金対象の住宅サッシの売上が回復し、窓だけでなく玄関ドアや勝手口ドアのリフォーム需要も伸び、想定通りの着地としている。
25年3月期通期業績は、国内でショールーム来館者数が増加していることなどから、下期にかけて回復を予想。売上収益は1兆5700億円(前期比5.9%増)、営業利益は250億円(同52.9%増)、経常利益は150億円(同125.1%増)。最終収益は従来予想を据え置き、80億円の黒字となる見込み。需要低迷が続く米国事業で、商品・販売先構成のシフトやコスト削減、人員施策に取り組み、体制の強化を図る。
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