AQ Group(さいたま市)は7月29日、同社初の木造マンションシリーズ「AQフォレストシリーズ」を、埼玉県大宮区にて7月に着工したほか、8月末に東京都・赤羽、11月末に墨田区で着工すると発表した。
同シリーズは、同社が持つ技術力で建築コストの大幅削減を実現。7月12日に着工した4階建て木造マンション「AQフォレスト大宮桜木町(仮称)」は、JR大宮駅から徒歩10分圏内の立地で、敷地面積215.31㎡、総戸数7戸のシングル・ファミリー向け物件。同社独自の「きのみ構法」を採用し、同立地・同等規模のRC造マンションと比較して、施工期間は約2分の1に、坪単価は約200万円から約130万円と約35%減を実現した。
耐震、劣化、耐火の基準値をクリアしつつ、外観、内観、エントランスでは木造マンションならではのデザインにこだわり、木の清涼感や温もりを感じる暮らしを提供する。10月から入居者募集開始する。2025年1月完成、翌2月から入居開始予定。
8月末には4階建て・総戸数14戸の「AQフォレスト赤羽(仮称)」、11月末には同じく4階建て・総戸数14戸の「AQフォレスト墨田(仮称)」を着工予定。その他の各エリアでも用地仕入れが進行しており、練馬区では5~6階建ての木造マンションの建築を予定している。
建築資材の高騰や人材不足が、建築物の価格に大きな影響を与えるなか、同社は短工期かつ低価格の「AQフォレストシリーズ」を、木造投資用マンションとして展開。用地取得から企画、建築、賃借人の入居など、物件価値を高めるリーシング業務を行う。通常、都内のRC造などのマンションの表面利回りは4%を切るというが、「AQフォレストシリーズ」は表面利回り4.5%以上を目指す。また、環境配慮型の不動産投資として、ESG経営の観点からも優位性が見込めるという。
木造建築の法定耐用年数は22年だが、同シリーズではRC造と同等の耐用年数47年を取得予定。「減価償却期間を22年と47年で選択できる」など、柔軟な木造マンション投資が可能とする。低コストの木造マンションを長い減価償却期間で保有できるため、投資物件としてだけでなく、節税対策にも対応できるという。
同社は昨年、普及型木造マンションや木造ビルで日本に木造建築の街並みを復興させる「Re:Treeプロジェクト」を本格始動。今後、5億円、10億円規模の投資用木造ビル・マンション事業を展開し、日本における木造マンション普及を加速させるとしている。
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