LIXIL、設計支援ツールにLCCO2の簡易算出機能を実装

2024年7月26日 19:10

LIXIL（東京都品川区）は8月1日から、実務者向けのオンライン設計支援ツール「LIXIL省エネ住宅シミュレーション」に、仕様などを入力するだけで窓のライフサイクルCO2（LCCO2）排出量を算出できる「すまいのライフサイクルCO2簡易算出機能」を実装する。算出結果と合わせて、立地に合わせた窓を提案するレポートも出力できる。無償のLCCO2ツールとしては業界初。

同機能は、省エネ住宅シミュレーションで外皮性能、一次エネルギー消費量を計算した後の提案書作成の段階で利用できる。長期優良住宅認定の有無や劣化対策等級、使用している外壁・屋根材の種類、工務店の維持管理体制の内容などをチェックするだけで、従来の提案書にあわせて「住まいのライフサイクルCO2レポート」と「おすすめの窓提案書」が出力される。

LCCO2レポートでは、生産・使用・廃棄の3段階のCO2排出量を、省エネ基準相当の住宅と比較しながら表示する。また、LCCM住宅の適合性判定ツールへの入力用サンプルも出力可能だ。おすすめの窓提案書では、サッシに加え、日射熱取得・遮蔽を考慮した方位別の推奨ガラスも記載する。

現時点では窓のみがシミュレーションの対象。今後は玄関ドアなど開口部製品を追加するとともに、アウターシェードなど窓まわり製品の効果もシミュレーションに反映できるように改良を進め、住宅全体でのLCCO2排出量を算出できる機能の構築を目指す。

LIXIL省エネ住宅シミュレーションは無料で利用できる（要会員登録）。現在の利用者数は約1万6000社。