不動産経済研究所(東京都新宿区)は7月22日、6月の首都圏と近畿圏の新築分譲マンションの市場動向を公表した。首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)の発売戸数は1662戸(対前年同月比12.8%減)で、東京都下・千葉県を除いてマイナスとなった。東京23区は594戸(同37.6%減)にとどまり、5カ月連続の2ケタ減となった。戸当り平均価格は8199万円で前年同月比1649万円(25.2%)増と4カ月ぶりに上昇。1㎡当り単価は121.8万円で同17.7万円(17.0%)増と2カ月ぶりに上昇した。
初月契約率は66.4%(前年同月比1.4ポイント減)で70%割れが続く。6月末時点の販売在庫数は5418戸(前月末比41戸減少)。フラット35登録物件戸数は1368戸で全体の82.3%を占めた。即日完売物件は1物件10戸。超高層物件(20階以上)は10物件・494戸で契約率は79.1%だった。
全エリアで平均価格・㎡単価ともに上昇し、東京23区は平均価格が1億1679万円(51.6%増)、㎡単価が185.9万円(42.9%増)と大幅増となった。
7月の発売戸数予測は3000戸程度の見込みとした。
《関連記事》
平均7677万円、東京23区は1億855万円 首都圏マンション―上半期
近畿圏は戸当り・単価ともに6月の最高値を更新
近畿圏(大阪、兵庫、京都、奈良、滋賀、和歌山)の発売戸数は1030戸(対前年同月比25.6%減)と7カ月ぶりに前年同月を下回った。戸当り平均価格は5629万円で前年同月比1369万円(32.1%)増と2カ月連続増加。1㎡当り単価は108.0万円で同28.1万円(35.2%)増と8カ月連続の増加となった。6月としては、戸当り・単価ともに調査開始(1973年)以降最高値を更新した。
初月契約率は75.3%(前年同月比0.3ポイント減)で3カ月ぶりに70%超えとなった。6月末時点の販売在庫数は2651戸(前月末比45戸減少)で圧縮傾向が続く。フラット35登録物件戸数は559戸で全体の54.3%を占めた。投資用物件は6物件370戸。即日完売物件は7物件178戸。
神戸市部の平均価格が2558万円(48.8%減)、京都市部の平均価格が4464万円(9.4%減)、㎡単価が97.6万円(0.7%減)、京都府下の平均価格が4409万円(1.3%減)、㎡単価が58.3万円(5.8%減)、滋賀県の㎡単価が59.0万円(1.3%減)と下落したが、それ以外の平均価格、㎡単価は上昇した。
7月の発売戸数予測は1000戸程度の見込みとした。
住宅ビジネスに関する情報は「新建ハウジング」で。試読・購読の申し込みはこちら。