鉄鋼原料や建材など幅広い商材を扱う大手総合商社の阪和興業は、地域工務店への「鋼製野緑」の提案を強化する。先ごろ、滋賀工場に新ラインを増設、北から南まで全国への供給網を整備した。工期短縮や残材削減などといったメリットを打ち出しながら普及促進を図る。
大手ハウスメーカーを中心に、同社製品の鋼製野縁の標準導入が進んでいる。月間供給量は平均5500棟におよぶ。総合商社の供給網を生かし、卸やプレカット事業者にも納入を拡大、対応エリアを47都道府県まで拡大している。
同社が提供する鋼製野縁では、生産性を高めながら、トータルコストを低減させることが可能となる。木材と比較して形状変化がない鋼製下地材を使用することにより乾燥や変型による天井クロスのちぎれやねじれなどのトラブルを防ぐことができる。また、物件に合わせて割付図面を作成し、システム化した部材、工場での正確なプレカットを行うことで、工期を木製野縁の1/2から1/3に短縮する。
環境にも配慮し、「残材をほぼゼロにできる」(同社)のも特徴のひとつだ。同社で制作する施工割付図を基に工場でプレカットをするため現場での残材発生を抑える。
遮音性の向上にも寄与している。同製品は吊り元数が少ない工法のため、振動を伝えにくく、軽量、重量衝撃音のいずれも遮音できるといったメリットがある。
同製品の納入フローとしては、工務店が同社に必要図面を送付し、担当者より1週間以内に割付図と見積もりの返信がくる流れ。修正やチェックなどを経て、承認後に加工・納品となる。図面送付から実働10日で納品が可能だ。同製品に関する問い合わせは同社住宅資材第二部TEL03-3544-2472まで。
この記事は新建ハウジング7月30日号8面(2024年7月30日発行)に掲載しています。
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