住宅設備・建材の製造・販売を手がけるパナソニックハウジングソリューションズは7月9日、神奈川県横浜市内にあるパナソニックショウルーム内で、同社が独自に行ったマンションリノベーション実態調査の結果を公表。新設住宅着工戸数の減少など新築市場の縮小傾向が加速するなか、マンションリノベ市場拡大の可能性を示しながら、「コストを抑えながらも高いデザイン性を実現したい」など、実態調査によって明らかになったユーザーニーズを反映したマンションリノベ向けの設備・建材のラインアップを拡充していくとした。
同社水廻りシステム事業部の窪井健司さん(マーケティング統括)は、現状の住宅市場について「住宅価格が上昇しているなか、給与は横ばいでローン借入上限額も変わらないため、住宅面積の狭小化が進んでおり、住宅設備にかけられる予算も限られてきている」と指摘し、「住宅一次取得層で“中古マンション購入+フルリノベーション”を選択する人が増えている」とした。窪井さんは「住宅価格の高騰で新築着工が減少している一方で、築15~30年のリフォーム適齢期のマンションストック数は300万戸と過去最大に達し、フラット35の利用者が全体では減少しているなかでも、マンションを含む中古住宅(+リノベ)購入層は伸びている」と説明した。
こうしたマンションリノベの市場拡大の可能性を踏まえながら同社は6月、東京や大阪など都市部を中心に実際にマンションリノベーションを行った住まい手400人を対象に実態調査を実施。その結果によると、リノベで重視したポイントは「デザイン性」が圧倒的1位の45.8%で、2位が「間取り・生活家事動線」30.7%、3位が「耐久性」21.9%となった。一方でリノベ後に後悔している点については、「デザインやカラーリングの選択」が22.3%で最多。もう少し予算をかけておけば良かった場所については、キッチン26.3%、バスルーム25.5%、トイレ25.0%と上位を水まわり設備が占めた。
こうした結果を受けて窪井さんは・・・
この記事は新建ハウジング7月30日号6面(2024年7月10日発行)に掲載しています。
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