住友林業(東京都千代田区)、飯野海運(東京都千代田区)、熊谷組(東京都新宿区)は7月22日、米テキサス州ダラス北部のフリスコ市で開発に参画した木造7階建てESG配慮型オフィスが4月に竣工したと発表した。
3社は米大手デベロッパーCrow Holdings(CHO、テキサス州ダラス)と特別目的会社(SPC)を設立し、ダラス近郊で最大規模の木造オフィスを建設した。賃貸面積2万2548㎡、総事業費は約1億2200万USD(約197億円)。
1階は鉄筋コンクリート造、2~7階は木造の建物で、約4000㎥の木材を使用。梁や柱はあらわしとし、外部からもマスティンバーが見える木質感あふれるデザインとした。マスティンバー建築にすることで、一般的なRC造よりも建てるときのCO2排出量(エンボディドカーボン)を約2600トン(CO2e)削減するほか、約3400トン(CO2e)の炭素を固定できるという。また、環境認証(LEED)やウェルネス認証(Fitwel)の取得を予定しており、ESGを重視するテナントに環境的・社会的価値の高いオフィスを提供するとしている。
隣地には約9300㎡の緑地公園を整備し、オフィスの全階にテラスを設置。1階共用部には、テナント用にフィットネスジムやカンファレンスルームを完備し、レストラン、コーヒーショップ等も誘致する。
6月11日には現地にてオープニングセレモニーを開催。同物件の開発に携わったデベロッパー、建設業者、銀行、フリスコ市関係者および3社の関係者、総勢50名超が参加した。
同プロジェクトは、国内外で中大規模木造建築の開発を推進する住友林業、サステナビリティへの取り組みと不動産業におけるグローバル事業の拡張を重点戦略とする飯野海運、中大規模木造建築の技術開発を進める熊谷組のビジョンが一致し、実現した。今後も、各社の知見を生かし、継続して国内外の市場での事業機会を検討、収益拡大に向けた取り組みを推進するとしている。
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