大林組(東京都港区)のグループ会社であるサイプレス・スナダヤ(愛媛県西条市)と、中部電力(愛知県名古屋市)は、北海道釧路市において住宅用木構造材の生産・販売事業を行う合弁会社「釧路ウッドプロダクツ(仮称)」を設立する。10月頃の設立を予定。また、大規模な生産体制を実現するため、製材機械、木材人工乾燥装置および集成材製造ラインなどを備えた製材、集成材の製造工場を2025年5月に着工し、2027年4月に完成・稼働する予定。
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同事業では、輸入材に劣らない品質を有するトドマツなどの北海道産原木を使用した住宅用木構造材を製造・販売する。また、流通量の確保とコスト縮減を図るため大型機械を導入し、大量生産を行う。これにより、品質・価格・流通量で輸入材に対抗でき、工務店や住宅会社が取り組む国産材の活用にも寄与できるとする。操業1年目に約10万m³、3年目には約36万m³の原木消費を予定している。
大林グループでは、サステナビリティの実現に向けた施策の一つとして、木造・木質化建築におけるサプライチェーン全体を最適化する循環型ビジネスモデル「Circular Timber Construction®」を掲げている。同ビジネスモデルでは、川中に位置する製材事業だけでなく、川上の林業支援事業(植林・育林)にも取り組んでいる。また、非住宅木造建築市場における木材需要が拡大した際は、新会社でもCLTなどの非住宅用木構造材の製造も検討し、川下に当たる非住宅木造木質化建築事業も強化していく方針。
一方、中部電力グループは、「経営ビジョン2.0」の実現に向けた地域インフラ事業の一つとして森林事業への参画を掲げている。森林事業への参画を通して、森林の多面的機能向上による流域環境への貢献、林業木材産業の収益性向上や雇用創出による地域経済への貢献、木材利用促進や脱炭素価値など多様な価値の提供に取り組んでいる。
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