松尾工務店は、建築家・伊礼智さんの規格住宅の最新モデル「i-works5.0」を建設し、今年から公開を始めた。狙いはどこにあるのか。社長の木村俊一郎さんに話を聞いた。【ライター 金井友子】
木村さんは、畑違いの業界でサラリーマンを経験した後、2011年に父が経営する松尾工務店に入社。8年ほど前に4代目社長に就任した。
父の代からローコスト〜ミドルコスト帯のツーバイフォー住宅を手がけていたが、木村さん自身は「漠然とした“もの足りなさ”を感じていた。その“もの足りなさ”が何であるかを明らかにしたい」という思いは常にあり、勉強会などに参加はするものの解決策は見つからなかった。加えて、建てる家のテイストや価格帯を変えることで顧客が離れてしまうのではないか、新しい顧客層を取り込むだけの知名度・実力が足りないのではないかという不安もあり、一歩踏み出せず、先代からの事業をそのまま踏襲してきたと明かす。
10年スパンでの挑戦
変化のきっかけが訪れたのは2022年。島根県で開催された伊礼智さんのセミナーに何気なく参加した木村さんは「伊礼さんの人柄にまず魅了された」と振り返る。
さっそく帰り道に伊礼さんの著書を購入。その日・・・
この記事は新建ハウジング7月20日号4面(2024年7月20日発行)に掲載しています。
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