YKK AP(東京都千代田区)は7月9日、千代田区およびAkiba.TV(東京都千代田区)と、2050年までにCO2排出量実質ゼロを目指す「2050ゼロカーボンちよだ」実現に向けた連携協定を締結したと発表した。
同協定「建材一体型太陽光発電による再生可能エネルギー性能の実証実験に係る連携に関する協定」は、都市部における再生可能エネルギーの拡大に向けた取り組みとして実施。7月25日から秋葉原駅前広場に実証実験用のトレーラーハウスを設置し、ペロブスカイト太陽電池を用いた内窓タイプの「建材一体型の太陽光発電(BIPV)」の実証実験を行う。実施期間は10月20日まで。内窓タイプのBIPVは、ビルへの設置やメンテナンス性に優れ、発電機能に加え「断熱・防音」効果を得ることができる。汎用性が高く、既存ビルに活用できるため、さまざまな分野の脱炭素化に貢献できるとともに、区有施設への導入の可能性を検討していく。
同社は、ハウスの設置・撤収、太陽光発電に係るデータの収集および分析、BIPVによる再生可能エネルギー性能の検証などを担当。千代田区は、実施場所の提供と実証実験の調整および情報発信を担当。Akiba.TVは、ハウスを活用した観光・環境に関する情報発信やインフォメーションセンターの運営を担当する。
3者は連携して、区民および区内事業者の地球温暖化に配慮した行動の促進や、脱炭素化に向けたエネルギー転換施策等を推進するとともに、地域の一層の発展を図り、持続可能なまちづくりの実現につなげていくとしている。
同社は、関電工(東京都港区)と業務提携し、ビルの窓や壁面を活用する「建材一体型太陽光発電」の開発を進めている。今回の実証実験により、これまで進めてきた「窓で断熱」の省エネに、「窓で発電」の創エネを加えて社会実装を目指すとともに、千代田区の環境政策と持続可能なまちづくりに貢献するとしている。
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