住友林業(東京都千代田区)、東京建物(東京都中央区)は7月8日、米コロラド州デンバー近郊で3階建て純木造賃貸用集合住宅を開発すると発表した。賃貸床面積2万3871.72㎡・総戸数297戸。両社の協業はワシントンD.C.での555 Herndon Parkwayに続き2件目。8月着工、2025年12月頃から順次賃貸を開始予定。総事業費は約184億円。
米大手デベロッパーFairfield Residential Holdings LLC(Fairfield社、カリフォルニア州サンディエゴ)と共同開発し、プールやフィットネスエリア、コワーキングスペースなどの共用施設や、緑あふれるランドスケープを計画している。
木造枠組壁工法を採用し、2×4材の規格品を使用することで、RC造よりもコストおよび「建てるときのCO2(エンボディドカーボン)」排出量を削減。木造建築の普及を促進し、脱炭素に貢献するとしている。
住友林業の100%子会社SFA MF Holdings、東京建物の100%子会社Tokyo Tatemono US Ltd.が組成したJVと、Fairfield社が共同出資する特別目的会社(SPC)が開発主体となる。住友林業の100%子会社SFCアセットマネジメント(東京都千代田区)が、同プロジェクトの参画企業との取りまとめや調整を行う。Fairfield社との賃貸用集合住宅開発は、今回で住友林業は3件目、東京建物が2件目となる。
開発地のブルームフィールド市は、安定した雇用環境で人口増加が進むデンバー市や住宅価格が高いボルダー市に近く、住宅価格も手頃なため住宅需要が見込めるという。同物件エリアはコロラド大学や有名企業のオフィスが集積する拠点からも近く、交通利便性にも優れている。
住友林業グループは、Fairfield社を現地優良パートナー企業と位置づけ、さらなる協業で住宅事業全体の戸数強化を図る。また、米国での継続的な事業を計画する東京建物との共同開発によって、不動産開発分野での関係を強化していく。
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